わが国の茶は、平安朝の初期(約200年前)、伝教大師(最澄)や弘法大師(空海)など、唐へ留学した僧侶たちによって中国から茶を持ち帰ったのが始まりとされています。
本県の茶は、駿河国栃沢(するがのくにとちざわ:静岡県郊外)に生まれた聖一国師(しょういちこくし:1202~1280年)がやはり中国から種子をもたらし、出生地に近い足久保にまいたのが始まりとされています。後に「駿河路やはなたち花も茶のにおい」と芭蕉によまれ、明治維新には徳川藩士や川越人足等による大規模な牧之原開拓など、立地条件とあいまって、日本一の大茶産地となる基盤が作られ、現在では生産額・品質はもとより、流通面においてもわが国茶産業の拠点となっています。